「ビジネス書って読む意味あるの?」「ビジネス書って時間の無駄というけど本当?」という疑問に答えします。
結論から申し上げますと、ビジネス書が時間の無駄になるかは読む人次第です。
本記事では、
- なぜ、ビジネス書が時間の無駄になるのか
- ビジネス書を時間の無駄にしない対処法
- ビジネス書からは得られない情報を得る方法
について解説していきます。
本記事を読めば、ビジネス書を読んで学びを深める方法について分かりますよ。
本記事では自己啓発本とハウツー本を統合して「ビジネス書」としています。
なぜ、ビジネス書が時間の無駄になるのか
なぜビジネス書が時間の無駄になるのか?という問いに対しては、下記の2つの答えがあります。
- 行動しなければ全て時間の無駄だから
- ビジネス書の大半は、同じことを言っているから
では、それぞれ詳しく解説していきます。
理由1.行動しなければ全て時間の無駄だから
ビジネス書が時間の無駄になるのは読む人次第と先述しましたが、理由は「行動が伴わない読書は無意味だから」です。
きちんと行動する人がビジネス書を読めば時間の無駄になりませんし、行動しない人がビジネス書を読んでも時間の無駄に終わるということですね。
筋トレを例にとってみましょう。
筋トレの方法に関する本を毎日1冊読んでいるだけのAさんと、筋トレの本を1冊だけ読み終え、その通りに筋トレしているBさんでは、どちらが結果を出せるでしょう。
いうまでもなくBさんですよね。
Aさんは実際に筋トレという行動を起こすことなく、「どうすれば完璧に筋トレできるのか?」「どう動かすのが効率が良いのか?」と余計な知識を集めているに過ぎません。
これでは、AさんとBさんに大きな差がつくのは明白です。
筋トレであれば「そんなこと当たり前じゃないか」と言える話ですが、ことビジネス書においては話が変わってきます。
ビジネス書を読むだけで満足し、結局何も行動しない人が多いからです。
巷でよく言われているのが、本を読んでも何も行動しない人が9割と言われています。
正確なデータが出ているわけではありませんが、過去の焼き直しのようなビジネス書が今もなお発売され続けていることを考えると、一概に否定はできません。
理由2.ビジネス書は、大体同じことを言っているから
多くのビジネス書は、大体似たようなことを言っていますし、内容が重複しています。
つまり似たような本ばかり読んでいるだけで、自分がすでに知っている知識をなぞるだけの作業になっているわけです。これでは、読書をする意味がありません。
つまり、時間の無駄になるということです。
もちろん、自己成長のために特定のジャンルの知識を深めることは大事だと思います。ですがアウトプットを伴わないインプットに終始しては、人は決して成長できません。
自己成長のために本をたくさん読んでいるのに、当の本人は全く成長していない。まさに時間の無駄ですね。
知識をなぞるだけの読書は、読んでいる人の気分を高揚させるので、余計にたちが悪いです。
例えばビジネス書を読んで、
「そうそう、そういうことなんだよ!」
「そうか!この作者も同じことを言っている。やっぱり俺も正しかったんだ!」
と、まるで自分が成功者と同じ考えであるかのように錯覚するケースです。
実際に行動へ移すわけでもなく、すでに知っている知識をなぞるだけの作業。ここまでくると、時間の無駄どころか危険信号ですね。
このような罠にハマると、本を読むだけで成長したと勘違いします。
そして、その「成長できた気分」を求めて、さらに新しいビジネス書を買い、またそれを繰り返す…。
こうした負のループを形成してしまうと、過去の焼き直しのようなビジネス書でも、ありがたく手に取るようになります。
時間の無駄とも思える行動を、延々と繰り返してしまう。本当に恐ろしいですね。
ビジネス書を時間の無駄にしない方法
ビジネス書を時間の無駄にしないためには「行動しましょう」というのが答えなのですが、これではあまりに味気がありません。
私の場合、下記の3つの点を意識しながらビジネス書を読んでいます。ぜひ参考にしてください。
ビジネス書を時間の無駄にしない3つの方法
- 学んだら即アウトプット
- 1冊1冊から、きちんと学ぶ
- 目的を明確にして読む
では、それぞれ詳しく解説していきます。
学んだら即アウトプット
ビジネス書を無駄にしない一番の方法が、学んだら即アウトプットすることです。
先述のように、実際に行動に映さなければ、ビジネス書を読む意味が全くないからです。
読み終えたころには「あー、いいことを聞いた!」「よし、俺だってやってやる!」と一時的に気分を盛り上げてくれます。
ところが、それは一時的なものです。1日、長くても1週間程度はやる気になるかもしれませんが、結局は今まで通りの生活に戻るケースが大半でしょう。
ビジネス書を時間の無駄に終わらせないコツとして挙げられるのが、読み終えたら即行動することです。
「即行動」というところが肝です。「明日から実践しよう」「準備ができてからやってみよう」などの先延ばしは、結局やらない原因となってしまいます。
ビジネス書には多くのノウハウが書かれていますが、別に全て試す必要はありません。一つだけでもいいのです。
「一つだけ実践するならどれか?」と考えてページをペラペラめくれば、今の自分でも出来そうなものが一つは見つかります。
例えば誰もが知るビジネス書の名著中の名著、「7つの習慣」。
私も読みましたが、私の場合は全てを実践すると無理が生じるので、とりあえず「緊急でないが重要なことに時間を割く」ということだけ実践しています。
「行動」へのハードルを低くするためにも、
- まずは一つだけ実践してみる
- 自分に出来そうなことから実践してみる
- 今の自分に必要なものだけ実践してみる
と考えて、本を読み返してみましょう。
あなたが「これならできそうだ」と思えるものがあれば、即実践です。
「でも、やっぱり自分には出来そうにない…」という方は、1日5分だけでも全然OKです。
1日5分勉強するメリットがすごすぎるという記事でも述べましたが、1日5分勉強するだけで、あなたの人生は徐々に変わります。
1冊から何かしらの学びを得る
ビジネス書を時間の無駄で終わらせないために、1冊から何かしらの学びを得ることが重要です。
読んだ本から1つでも学びがあれば、自分の成長に繋がる読書だからです。少しでも成長できれば、その読書は決して時間の無駄ではありません。
たまに「年間〇〇冊本を読んでいます」と自慢気に語る人がいますが、そういう人を見るたびに「たくさん本を読むことが目的になっていないかな?」と感じます。
本を読むこと自体が目的になっている読書ほど、時間の無駄なものはありません。
本をたくさん読むよりも、1冊の本から何を学んだか、自分がどれだけ成長できたかの方が重要ではないでしょうか?
私も今までに数百冊の本を読んできたと思いますが、読んだ本の数なんて正直まったく覚えていません。
読んだ数なんて心底どうでもいいですし、何の自慢にもならないですし、何も生み出さないですし、ただの自己満だからです。
それよりも大事なのは、その1冊から何を得て、何を学び、何ができるようになったのか?の方がはるかに重要です。
いくら1000冊の本を読もうが、行動が伴わなければ知識だけの頭でっかちで終わります。
詳しくは後述しますが、ビジネス書を読む際は、「なぜこの本を読むのか?」「この本で何を学びたいのか?」を明確にすると、情報が集めやすくなり、行動もしやすくなりますよ。
目的を明確にして読む
ビジネス書を時間の無駄にしないための方法として、目的の明確化が挙げられます。
ビジネス書を読む前に、「何のためにこの本を読むのか?」を明確化させるわけですね。
目的を明確にすることで、カラーバス効果が働き、読んでいるビジネス書から学びが得やすくなります。
カラーバス効果とは、特定のことを意識し始めると、それに関する情報が目に留まりやすくなく現象のことです。
例えば、「よし、転職しよう」と決意したら、今まで無意識にスルーしていた求人情報が目に入りやすくなった経験はありませんか?
このように、「〇〇について知りたい、学びたい」と目的を明確化すれば、その目的に関連する情報を得やすくなります。
人間の脳は、Google検索のような優れた情報検索機能も兼ね備えているのです。
逆に目的が明確になっていないと、読んだ内容があまり頭に入りません。ビジネス書を読んだ後に内容を思い出そうとしても、「あれ?なんかいいこと書いてたけど何だっけ?」と思い出せなくなってしまいます。
あなたもそんな経験、ありませんか?
人は誰しもカラーバス効果という優れた情報収集能力を有しているのですから、これを利用しない理由はありません。
ビジネス書を読む前に目的を明確化するだけでも、学びに繋がりやすく時間の無駄を防げますよ。
ビジネス書を読むくらいなら行動を
ビジネス書は所詮、「やり方をレクチャーするマニュアル」「行動するためのガソリン」に過ぎません。
ビジネス書を読む = ガソリンを入れる
実際に行動する = 車を走らせる
上記のように考えると、分かりやすいのではないでしょうか。
いくら車にガソリンを入れようと、実際に走らなければ決して目的地には到達できません。
にもかかわらず、ビジネス書を読んで実際に行動へ移す方は非常に少数派。
多くの方が、車にガソリンを注ぎまくっているだけで、1mも前に進まないのです。
結局、自分が行動しないと自分の人生は現状維持のまま。「時間がない…」と悩んでいて何もしなければ時間がないままですし、「痩せたい」と思いながら何もしなければ痩せないままです。
すごく当たり前のことなのですが、ビジネス書という狭い世界では、珍しいことではありません。
ビジネス書を読み漁るくらいなら、1冊のビジネス書を手に取って即行動です。
社会人の私が思う、勉強が楽しい4つの理由でも述べましたが、ぶっちゃけ世の中の大半の人は本から学ぶことはしませんし、読んだとしても結局行動しません。
つまり、行動さえしてしまえば、あなたは他の人と圧倒的に差をつけられるというわけです。
いつまでもガソリンを入れ続けるライバルを横目に、あなたは目的地へ向かっていきましょう。
どんなに遅いスピードでも、正しい方向へ走っている限り、必ず目的地へ到達します。
ビジネス書から得られない情報が得られる。それが行動
ビジネス書から得られない情報を手に入れる術、それが行動です。
例えばビジネス書の中には「通勤中にセミナーなどの音声を聞いて勉強する」という方法を解説している本がありますが、実際に通勤中に音声を聞いてみることで、色々なことに気づけます。
下記は、実際に私が通勤中にAudibleを試した際、気づいた点です。
※Audibleって何?という方は【Audibleとは?無料体験のやり方・メリット・デメリット全解説】をご覧ください。
- 車を運転中でも意外と頭に入る
- 信号待ちの時間が短く感じる
- 信号待ちはメモのチャンス
- 通勤ラッシュのストレスが減る(むしろ楽しく感じる)
- 長い音声もあっという間に聴ける
- 思った以上に時間の節約になる
本を読むだけでは「通勤中にセミナー音声を聞くと勉強になる」程度の情報しか得られませんが、実際に試してみると、上記のような色々な情報が自分の中に入ってくるわけです。
【関連記事】⇒ 通勤時間を有効活用するならAudibleが超おすすめ
そして、新たに入ってきた情報から派生して、また新しい情報が手に入る。
個人的には、ビジネス書とは本来、こうした正のループを形成する役割を担っているのかな?と思います。
このように、本からインプットしただけの薄っぺらい知識と、自身の行動に基づいた実体験は、得られる情報量が圧倒的に違います。
得られる情報量が違うということは、学びの量も違うということ。
勉強のためにビジネス書を手に取るわけですから、せっかくなら学べる量が多い方が良いですよね。
学べる量を多くするなら、やはり行動あるのみです。
百聞は一見に如かず、百閒は一体験に如かず。
体験に勝るほどの学びはありません。
終わりに
くどいようですが、最後にもう一度。
ビジネス書は行動ありきの本であるため、行動に移さなければ本当に時間の無駄です。
ビジネス書が時間の無駄になるかは、読んでいる人次第。
昔の私はインプットばかりを重視して、時間の無駄と言われるような読み方をしてきました。
しかし、今ではアウトプット(行動)重視にシフトし、日々新しい学びを得ています。
「行動するだけで、得られる学びがこんなに違うのか…」と感動するほどです。
あなたも今後ビジネス書を読む機会があれば、何か一つでも良いので行動へ移してみてください。
私の言っている意味が、いやでも分かると思います。