本を読むのが好きだけど、本を1冊読むのに時間がかかる…と悩む方は少なくありません。
そもそも本を読むのが遅くても全く問題はないのですが、そうはいっても、読書スピードはなるべく速くしたいですよね。
本記事では、「本を読むのに時間がかかる…」と悩むあなたへ向けて、下記の項目について詳しく解説していきます。
本記事で解説する内容
- 本を読むのが遅い人の5つの特徴
- 自分の読書スピードを計る完全無料ツールの紹介
- 読書スピードを爆上げできるおすすめの対処法5つ
本記事を読めば、本を読むのが遅い原因が分かり、その原因に合わせた対処法まで分かります。
すぐにできる対処法もあるので、ぜひ参考にしてください。
前提:本を読むのに時間がかかるのは、悪いことではない
冒頭でも述べましたが、そもそも本を読むのに時間がかかるのは悪いことではありません。
本を読むのが遅いからといって劣っているわけではないですし、むしろプラスになる面も多いからです。
例えば、ビジネス書を読みながら
- このテクニックはあの場面で使えそうだな
- 筆者の主張、自分とは少し違うな
- この章、深く理解したいな。もう一回最初から読み直してみよう
といったことを考えながら読書をすれば、当然読むのが遅くなります。
「本を読むのが遅くなる」と聞くとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、こうした能動的な読書はむしろメリットだらけです。
読書は知識をインプットする手段である一方で、筆者との対話や自分と向き合う時間でもあるからです。
読むのが遅いのは、インプットよりも
にフォーカスしているだけに過ぎません。
むしろ深く考えて本と向き合えている分、深い学びに繋がるのだと思います。
ですので本を読むのが遅いからといって、気にする必要は全くないというのが私の持論です。
………と言っても、やはり本を読む以上、少しでも早く読めるようになりたい!というのが本音ですよね。
確かに、「本を読むのが遅い」と悩んでいる方の中には、あまり良くない読み方を実践している方もいるかもしれません。
例えば、本を最初から最後まで全て読むというのは、正直言って全くおすすめできない読み方のひとつです。
読書にあまり慣れていない方がよく陥りがちな失敗ですね。
本を読むのが遅いと悩む人には、良いパターンとあまり良くないパターンの両方があります。
本を読むのが遅いのは悪いことではないのですが、あまり良くないパターンの方を実践している場合は、読書方法を見直すことで改善できるかもしれません。
日本人の読書の平均速度はどれくらい?
日本人の読書スピードの平均は、一般的に400文字~600文字程度と言われています。
仮に「1分間に500文字読める人」がビジネス書1冊(約10万文字)を読む場合、読み終えるのに3時間20分かかる計算です。
これくらいの速度が、日本人の平均とお考えください。
もちろん、これはあくまで1分間に500文字を継続できた場合の話です。
実際の読書は、目が疲れたり集中力が切れたりすることもあるため、もう少し長くかかるかもしれません。
「1分間に400文字~600文字っていっても、どのくらいなのか全然ピンとこない」
そんなあなたは、後述する読書スピードテストを使って自分の読書スピードを計ってみてください。
【完全無料】あなたの読書スピードを計ってみよう
「自分の読書スピードはどのくらいなのか知りたい!」という方は、完全無料で利用できる「読書速度ハカルくん」で計測してみてください。
テストを終えると、下記のように結果が表示されます。
こんな感じで、1分間あたり何文字読んでいるか?ランキングではどの位置なのか?が簡単に分かるので、ぜひ試してみてください。
仮に平均より遅くても、全く気にしないでOKです。
先述のように読書スピードが遅いのは全く悪いことではないからです。
それでも「もう少し早く読めるようになりたい」と思う場合は、本を読むのが遅い人の特徴を踏まえたうえで、それぞれの特徴に合わせた対処法を実践してみてください。
本を読むのが遅い人の特徴5つ
もっと早く本が読めるようになりたい!という方は、まずは本を読むのが遅い人の特徴を把握しておきましょう。
自分に当てはまる特徴があれば、それに合わせてピンポイントに対処できるからです。
本を読むのが遅い人の特徴としては、下記の5つが挙げられます。
では、それぞれの特徴を詳しく解説していきますね。
特徴1.一字一句丁寧に読んでいる
本を読むのが遅い人の特徴として挙げられるのが、一字一句丁寧に読んでいるというものです。
最初のページから一字一句読んでいても、正直あまり意味はありません。
多少読み方が丁寧になるだけで、本の内容がちゃんと頭に入るとは限らないからです。
詳しくは後述しますが、私たちの脳は何度も触れたものを記憶しやすいという特徴があります。
本の内容をしっかり記憶したい場合、丁寧にゆっくり読むよりも素早く何周もする方がいいというわけです。
目次を見て今の自分に必要な部分をサッと読むだけでも、得られるものはあります。
読書に完璧など一切求める必要はありません。
もちろん本の読み方は自由ですが、読書を通して学んだことを仕事に活かしたいという場合は、完璧主義が足を引っ張ることを押さえておいてください。
この特徴に当てはまる方におすすめの対処法
※タップすると見出しへスクロールします。
特徴2.読書経験が少ない
本を読むのが遅い人の特徴として、読書経験が少ないことが挙げられます。
本を読み慣れていないため、その分読書のスピードが遅くなるというわけですね。
また、読書経験が少ないと、凝り固まった常識で読書に向き合いがちでもあります。
先述した「一字一句丁寧に読んでいる」というのも、凝り固まった常識のひとつです。
本は一字一句読む必要はありませんし、不要な部分は捨ててもいいですし、完全に理解できなくてもどんどん読み進めてOKなのです。
読書経験を積んでいけば、いずれ自分に合った読書法が見つかり、読書の速度も早くなるかもしれません。
今読書の経験が少なければ、経験を積むことを意識してはいかがでしょう。
読書経験を積むためには、当然多読が必須となります。
多読のためにはたくさんの本が必要となりますが、別にお金をかける必要はありません。
図書館で本を借りて片っ端から読むのも良いですし、Kindle UnlimitedやAudible、audiobook.jpなど、定額料金で本が読み放題のサービスを利用するのもおすすめです。
中古本を購入したり、フリマアプリで定価より安く買ったり、本の要約アプリで自分にあった本を探すのもいいでしょう。
とにかく、今は安く大量の本が読める時代です。
ビジネスパーソンが学ぶのに恵まれた環境であり、普段読書しない方が読書経験しやすい環境でもあります。
ぜひ、現代の環境を活かしていきましょう。
この特徴に当てはまる方におすすめの対処法
※タップすると各見出しへスクロールします。
特徴3.視覚からの情報処理が苦手
本を読むのが遅い人の特徴として、視覚からの情報処理が苦手ということが挙げられます。
これは決してその人の脳が劣っているという話ではなく、目や耳などの感覚器官から得た情報を処理する能力には、個人差があるという話です。
例えば、視覚からの情報処理に長けている方は「視覚優位」、聴覚からの情報処理に長けている方は「聴覚優位」と呼ばれています。
認知特性とは,目で見る,耳で聞くなどの五感を中心とした感覚器から入ってきた様々な
情報を,脳の中で「整理」「記憶」「理解」する能力のことです。
① 「視覚優位」…情報を「見て記憶する」のが得意
② 「言語優位」…情報を「読んで記憶する」のが得意
③ 「聴覚優位」…情報を「聞いて記憶する」のが得意
同じ情報を見聞きしても,誰もが同じ方法で整理したり,記憶したり,理解したりしてい
るとは限りません。
「自分は本を読むのが遅い…」と感じているのであれば、それはあなたが視覚からの情報処理があまり得意でないからかもしれません。
それなら、Audible(オーディブル)やaudiobook.jpなどのオーディオブックを活用してはいかがでしょう。
Audibleやaudiobook.jpは、プロの声優・ナレーターが本を読み聞かせてくれるサービスのことです。
それぞれ無料期間が設けられているので、この機会に「聴く読書」を活用してみてはいかがでしょう。
AmazonAudible聴き放題 ⇒ 無料期間30日間
audiobook.jp聴き放題 ⇒ 無料期間14日間
-
【誰でもカンタン】Audible(オーディブル)の始め方・使い方を徹底解説
「読書は、聴こう」をキャッチコピーとするAudible。 忙しい社会人なら使わないと損するほどの超優良ツールですが、まだAudibleを使っていないという方もいらっしゃると思います。 & ...
続きを見る
-
【猿でもわかる】audiobook.jp(オーディオブックjp)の始め方・使い方・解約まで全解説
「audiobook.jp(オーディオブック.jp)でオーディオブックを聴いてみたい!」 「毎日の隙間時間を有効に活用したい」 「今流行りのオーディオブックを日常生活に取り入れたい」 本記事は、そんな ...
続きを見る
この特徴に当てはまる方におすすめの対処法
※タップすると各見出しへスクロールします。
特徴4.頭の中で音読している
本を読むのが遅い人の特徴として、「頭の中で音読している」というものが挙げられます。
例えば、今この文章を読んでいるときも、自分の頭の中で声を出して読んでいるのではないでしょうか?
こうした「頭の中で声を再生すること」は音韻表象(おんいんひょうしょう)と呼ばれており、この音韻表象が、読書のスピードを遅くしている原因なのです。
よって、「本を読むのが遅い」という原因が「頭の中の音読スピードが遅い」というケースでは、下記の対処法が考えられます。
- 音韻表象のスピードを上げる
- 音韻表象しない読み方を身につける(視読)
まず「音韻表象のスピードを上げる」という方法ですが、これは単純に「頭の中で文章を読む速度を速くする」ということです。
トレーニングすれば誰でもある程度の速さは手に入るので、ぜひ実践してみてください。
具体的なやり方については、後述する対処法で解説しています。
次に「音韻表象しない読み方をする」という方法ですが、これは「視読(しどく)」を身につけるということです。
視読とは、その名の通り「視て読む」ことを意味します。
具体的には「文章のひとかたまり」を視て、その文章を読むのではなく文章ごと脳内へインプットするイメージです。
株式会社 瞬読さんでは、「視読」の定義を「複数の単語あるいは複数の行を、ひとつのまとまりとして理解していく読み方」としています。
まず視読の定義ですが、視読とは複数の単語あるいは複数の行を、ひとつのまとまりとして理解していく読み方です。
対して音読は、1文字ずつ言葉を声に出しながら読んでいきます。ただ声には出さないけれども頭のなかで音読している「脳内音読」も、実質音読と変わりませんので注意が必要です。
頭の中の声で音読すらしないので、超高速で本の文章を頭に入れられるというわけですね。
もし、「頭の中の音読が遅い…」とお悩みなら、下記の対処法を参考にしてください。
この特徴に当てはまる方におすすめの対処法
※タップすると各見出しへスクロールします。
特徴5.全部記憶・理解しようとしている
本を読むのが遅い人の特徴のひとつとして、本の内容を全部記憶・理解しようとしていることが挙げられます。
完璧主義の方がよく陥りがちな失敗です。
私も以前は完璧主義の傾向があったので、この特徴を持つ方のお気持ちは非常によく分かります。
「読んだところはちゃんと理解して、次の章へ進みたい」
つい、こんな風に考えて読書しちゃいますよね。
完璧に記憶・理解して置かないと、次の章の内容が理解できないかもしれない…
そう考えると、つい完璧に読んでしまいがちです。
以前の私もそうでした。
ですが、本の内容を全て記憶・理解する必要は全くありません。
そもそも1冊の本で重要な箇所はせいぜい1割程度ですし、自分に必要な情報以外、一切忘れてもOKだからです。
1度読んだ本であれば、理解度20%でもいいくらいです。
完璧主義の傾向がある方は、まずは「本を完璧に読もう」とするその姿勢から見直してみてください。
この特徴に当てはまる方におすすめの対処法
※タップすると各見出しへスクロールします。
本を読むスピードが爆上がり!おすすめの対処法
では、本を読むスピードが爆上がりする、おすすめの対処法を5つ紹介していきます。
毎日1冊以上本を読んでいる私が実際に行っている方法ですので、ぜひ参考にしてくださいね。
では、それぞれの方法を詳しく解説していきます。
対処法1.オーディオブックを高速再生!音読スピードを上げる
個人的に一番おすすめしたい対処法が、オーディオブックを高速再生して聴くことです。
オーディオブックとは、プロの声優・ナレーターが本を読み聞かせてくれるサービスのことです。
主なオーディオブックのサービスとして、
- Amazonが提供するAudible(オーディブル)
- 株式会社オトバンクが提供するaudiobook.jp(オーディオブック.jp)
の二つが挙げられます。
オーディオブックは家事や通勤など「耳の隙間時間」に活用できるということで、ビジネスパーソンを中心に注目を集めています。
しかし、オーディオブックのすごいところはそれだけではありません。
実は「音読スピードを上げる」という意味でも役立ちます。
方法は非常にシンプルで、オーディオブックを高速再生して聴くだけです。
日頃からオーディオブックを高速再生して聴けば、音韻表象(頭の中で文章を読むこと)のスピードが速くなるのです。
通常より速く視聴した場合、速い速度の音声を聞くことになるが、速聴速度は比較的短時間で速い速度に慣れることが報告されている。
Audibleの場合は最高で3.5倍速で再生でき、audiobook.jpは最高で4倍速で再生できます。
家事・通勤・運動などの隙間時間はもちろん、読書の時間でも常に最高速度でオーディオブックを聴いてみてください。
最初のうちは速すぎて「ちょっと何言ってるか分からない」となるかもしれませんが、聴き続けていると意外とすぐ慣れます。
私も高速でオーディオブックを聴くようになって、文章を頭の中で読むスピードが非常に速くなったと実感しています。
感覚としては、audiobook.jpの4倍速が、読書の時に常に再生されているイメージです。
「頭の中の音読が遅いと感じる…」という方は、ぜひ試してみてください。
Audibleもaudiobook.jpも、それぞれ無料期間が設けられているのでこの機会に始めてはいかがでしょう。
⇒ タップしてaudiobook.jpの14日間無料体験を始める
対処法2.紙の本 + オーディオブックを組み合わせて読む
「本を読むのが遅い…」とお悩みの方におすすめの対処法として、紙の本 + オーディオブックを組み合わせて読むという方法があります。
紙の本(または電子書籍)を開きながら、その本をオーディオブックで再生するというわけですね。
「そんなの意味あるの?」と思うかもしれませんが、目と耳の二つから情報が入ってくるため、より頭に入りやすい実感があります。
株式会社オトバンクの代表取締役会長 上田渉さんは、紙の本とオーディオブックを使った読書のことを「補助輪付きの読書」と称し、おすすめの読書法として推奨しています。
私も実際に、「思考の整理学」という本で補助輪付きの読書を試してみました。
実際に補助輪付きの読書をして感じたのが、下記の3つのポイントです。
- 文字を目で追うトレーニングになる
- すぐに次のページへ進むため、達成感がある
- 4倍速のオーディオブックでも、意外と読むのが遅いことが分かる
「本を読むのが遅い」と悩むあなたに一番伝えたいのが、補助輪付きの読書は「文字を目で追うトレーニングになる」という点です。
紙の本 + オーディオブックの高速再生
という感じで組み合わせると、次第に文字を追うスピードがオーディオブックの速さと同調するようになります。
そしてオーディオブックのスピードに慣れてくると、オーディオブックを使っていない場合でも高速で文字を追えるようになります。
私も読書のときは頭の中で音読することがあるのですが、そのときはaudiobook.jpの4倍速が常に頭で再生されている感覚です。
これにより、以前よりも読書のスピードが格段に上がったと自覚しています。
オーディオブックと紙の本(または電子書籍)を用意しなければならないというデメリットがありますが、オーディオブックの聴き放題は無料で利用できますし、書籍は中古本や図書館で調達すればOKです。
電子書籍であれば、Kindle Unlimitedを使うのもおすすめです。
Kindle Unlimitedとは、月額980円で12万冊以上の本が読み放題になるサービスのことです。
Kindle Unlimitedとオーディオブックを組み合わせれば、スマホひとつで補助輪付きの読書が可能となります。
Audible、audiobook.jp、Kindle Unlimitedの3つのサービスには無料期間が設けられているので、ぜひこの機会に補助輪付きの読書を試してみてください。
⇒ タップしてaudiobook.jpの14日間無料体験を始める
⇒ タップしてKindle Unlimitedの30日間無料体験を始める
対処法3.完璧主義を捨てる
本を読むのが遅い場合の対処法として、完璧主義を捨てるという方法が挙げられます。
完璧主義を捨てることで、読書のスピードが格段に上がることも珍しくありません。
完璧主義を捨てれば、完全に理解できていなくても本を読み進められますし、不要な部分は潔く捨てられるからです。
完璧主義を捨てた読書とは、ずばり「流し読み」のことです。
流し読みと言っても少し抽象的だと思うので、具体的には、下記のように読んでみてください。
- 完全に理解できてなくてもどんどん読み進める
- 分からない言葉が出ても気にせず進む
- 前のページに戻らない
- 重要でないと思う部分は捨てる(詳細な説明部分、すでに理解できている部分など)
上記は私が読書の際に実際に行っている方法です。
上記を実践するだけでも、完璧とは程遠い読書になるのではないでしょうか。
「完璧に近い感覚で読まないと、重要な部分を見落とすのでは?」と思うかもしれません。
確かに流し読みだと、重要な部分を見逃しがちです。
ですが、筆者が本当に重要だと思っていること、伝えたいことは大概繰り返し登場します。
なので、読み飛ばしてしまっても全く問題ありません。
仮に重要な部分を全て見落としてしまったのなら、もう一度読み直せば済む話です。
一度読み終えた本は、二度目にはかなり早く読むことができます。
二度読んだ本はさらに速く、三度読んだ本はさらに速く読めます。
完璧主義を捨て去り、不完全な読書を高速で何周もすれば、その本が伝えたい重要なポイントは大体掴めるようになりますよ。
私のように同じ本を何周もする必要はありませんが、とにかく完璧主義は百害あって一利なしなので、今すぐ捨て去ることをおすすめします。
完璧主義を捨てて読書を繰り返せば、「なんだ、本って完璧に読まなくていいんだ」と実感できますよ。
対処法4.頭の中の音読をやめる(視読する)
「本を読むのが遅い」という対処法のひとつとして、頭の中の音読をやめるというものがあります。
あなたは今この文章を読んでいますが、頭の中で声を発して読んでいるのではないでしょうか?
こうした「文字を見る → 頭の中の声で読む」というプロセスは音韻表象と呼ばれています。
例えば通常の読書では、私たちは下記の手順を踏んで文字情報を言語情報として認識しています。
上記の画像の2番目にある「音韻表象」をしない読書こそが、「頭の中の音読をやめる」ということです。
具体的なやり方としては、文章を読むのではなく「文章をひとつのかたまり」として、頭にインプットする感覚です。
一文の頭から句点までを、読むのではなく文章ごと頭の中に放り込むと言えば分かりやすいでしょうか。
こうして文章を読んでいくことは「視読」と呼ばれており、速読をマスターしている方が実践している方法です。
私もまだ音韻表象の域を出ない読書になっているのですが、毎日のトレーニングを重ねたことにより、徐々に視読の感覚が身につきつつあると実感しています。
「本を読むのが遅い…」と感じている方は、一度視読に挑戦してみてはいかがでしょうか。
視読トレーニングの具体的なやり方は、日本速読・記憶法セミナーのサイトが分かりやすくておすすめです。
「本を速く読めるようになりたいけど、視読には興味ない…」という方は、
対処法1.のオーディオブックを高速再生するを実践し、脳内音読のスピードを上げてみてください。
対処法5.自分のレベルに合った本を読む
「本を読むのが遅い」という場合の対処法として、自分のレベルに合った本を読むという方法が挙げられます。
自分のレベルに合った本でないと、分からないことだらけでなかなか読書が進まないからです。
例えば、見たことも聴いたこともない専門用語を連発されると、いちいち辞書やネット検索で調べながら読書をすることとなります。
読書は基本的に分からない言葉があっても読み進めるのがいいのですが、分からないことだらけの場合は例外です。
それでは全く学びに繋がらないですし、いちいち調べながら読書をするのは時間効率が悪すぎるからです。
読書へ対するやる気を失う原因にもなります。
実用書やビジネス書は、想定読者のレベルに合わせて作られています。
もしあなたがその本の想定読者でない場合は、あなたの理解度を大きく上回り、分からないことだらけで「遅い読書」に繋がってしまうのです。
それを避けるために、自分のレベルにあった本を選ぶように心がけてみてください。
例えば全く知らない分野の本を読む場合は、「入門書」や「初心者向け」といった本を片っ端から読むのがおすすめです。
1冊読めばなんとなくその分野について頭に入りますし、2冊・3冊と読み込んでいけば、初めて学ぶ分野でもある程度詳しくなっていきます。
詳しくなればなるほど読書スピードが上がるので、入門書のレベルなら1日1冊・2日に1冊くらいのペースで、すぐに読めるようになると思います。
難なくそのレベルの本を読めるようになったら、次のステップに進んでもいい合図です。
さらに一段階レベルの高い本を選び、同じようにたくさんの本を読んでいきます。
そしてそのレベルの本も難なく読めるようになったら、次の本に…という具合に、自分のレベルに合わせて選ぶ本のレベルも挙げていきます。
上記は私が実際に行っている方法なのですが、同じ分野の本を自分のレベルに合わせて多読することで、一気にその分野に詳しくなれます。
多読は読書経験を積むことにもつながるので、読書にあまり慣れていない方にも非常におすすめです。
注意点としては、自分のレベルより下の本を読み込まないことです。
例えば、すでに玄人の域に達しているのに、入門者向けの本を読むというケースです。
確かに自分よりも低いレベルの本を読むと、読書のスピードが格段に上がります。
ですがそれでは本を通じた学びがないため、あまり読書としての意味がありません。
あなたの目的は「本を速く読むこと」ではなく「本を読む速度を上げ、よりたくさん学ぶこと」ではないでしょうか。
それなら、今のあなたのレベルに合った本を選び、とにかくたくさんの本を読むことを心掛けてみてください。
その分野に詳しくなればなるほど、不要な部分を読み飛ばしたり、重要な部分をすぐに把握できたりします。
結果として読書スピードの向上につながるので、本を読むのが遅いと感じる場合はぜひ試してみてください。
終わりに
以上、本を読むのが遅い人の特徴とともに、それぞれの特徴に合わせた対処法を解説しました。
記事中でも述べましたが、本を読むのが遅くても全く問題はありません。
本からきちんと学べているなら本を読む速度なんてどうでもいいですし、速くしたいならトレーニングすればいいだけだからです。
本記事で解説した対処法を、どれか一つだけでいいのでぜひ実践してみてください。
本記事の内容があなたの読書のお役に立てたなら、これほど嬉しいことはありません。